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メジャーリーグを語るうえで欠かせない指標のひとつが「WAR(Wins Above Replacement)」です。
WARは、ある選手が「控え選手と比べて何勝多くチームにもたらしたか」を数値化した総合評価で、打撃・守備・走塁すべてを含めて比較できる点が大きな特徴です。
皆様の中には、
- そもそもWARって何?
- バリー・ボンズのWARを知りたい!
- バリー・ボンズって正直どれくらい活躍してるの?
という疑問を抱えている方はいらっしゃるはず。
そこでこの記事では、WARの定義やfWARとrWARの違い、メリットと限界を整理したうえでバリー・ボンズのシーズン別・通算成績、薬物のステロイド疑惑から73本のホームランを打ったシーズンの成績まで具体的に解説します。
この記事で紹介するセイバーメトリクスがMLBの「常識」になったのかを歴史と実例で語れる人は多くありません。私が入門書として読んだのが、実話をもとに書かれた「マネーボール」です。「マネーボール」はAudibleで音声でも聴けるのでぜひ次の画像をタップしてみてください。
セイバーメトリクスの概要

セイバーメトリクスは、野球の成績を統計学的に分析し、選手の真の価値を数値で可視化する手法です。従来の常識を覆し、OPSなど新たな評価指標を生み出しました。
- セイバーメトリクスと歴史
- セイバーメトリクスの指標
- セイバーメトリクスを普及させた実話「マネーボール」
セイバーメトリクスと歴史
セイバーメトリクスは、1970年代にアメリカの野球史研究家ビル・ジェームズによって提唱されました。名称は「Society for American Baseball Research(SABR)」と「metrics(測定)」を組み合わせた造語です。
当時は、打率や打点が選手の価値を決める主な指標でしたが、ジェームズは「出塁することこそが得点につながる」と主張し、出塁率や長打率を重視する分析を導入しました。1977年に発表した「Baseball Abstract」シリーズは、従来の野球観に一石を投じました。
ジェームズの研究は、バントや盗塁が必ずしも得点に結びつかないことを統計的に示し、戦術の再考を促しました。例えば、あるチームが送りバントを20回試みた場合、得点効率は約10%低下するといったデータが発表されています。
ジェームズの考え方は当初こそ批判を受けましたが、後に多くの球団が彼の分析を参考にし、現代野球の根幹を成す理論となりました。数字によって感覚や経験に頼らない戦略を生み出した点で、セイバーメトリクスは野球を「データのスポーツ」へと進化させたと言えるでしょう。
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セイバーメトリクスの指標
セイバーメトリクスでは、選手の貢献度をより正確に表すために多くの得点との相関がある指標が考案されています。
相関を表す相関係数とは、2つの数値データの関係の強さと方向を表す指標です。相関係数は-1.00から+1.00の範囲で示され、+1.00に近いほど強い正の関係を意味します。
セイバーメトリクスで代表的なものがOPS(出塁率+長打率)です。OPSは得点との相関が非常に高く、NPBでは2008〜2017年の10年間で相関係数0.92という高い一致率を示しています。
出塁率(OBP)は「(安打+四球+死球) ÷ (打数+四球+死球+犠飛)」で計算され、長打率(SLG)は「塁打数 ÷ 打数」で求められます。出塁率(OBP)と長打率(SLG)を足したOPSは、計算が単純でありながらも選手の得点能力を評価できる重要な指標です。
また、OPSをリーグ平均100として指数化したOPS+は、異なる時代や球場間でも比較できる便利な数値です。OPS+が150なら、平均的な打者よりも50%高い得点力を持つことを意味します。
その他にも、出塁率を重視したwOBA(加重出塁率)や、打撃・守備・走塁を統合的に評価するWAR(Wins Above Replacement)などが存在します。
セイバーメトリクスの指標によって、従来評価されにくかった「出塁率などの地味な貢献」も数値化され、例えば打率は低いけれど出塁率が高いカイル・シュワーバーなどの選手が正当に評価され出しています。
ここまでWARやセイバーメトリクスを解説してきましたが、
「結局、セイバーメトリクスってどう広まったの?」
と聞かれてスパッと答えられる人は少ないと思います。
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セイバーメトリクスを普及させた実話「マネーボール」
上の動画は実話をもとに公開された映画「マネーボール」の予告編です。
セイバーメトリクスが広く知られるようになったきっかけが、2000年代初頭のオークランド・アスレチックスによる「マネーボール革命」です。
年俸総額が30球団中28位と資金力の乏しいアスレチックスのゼネラルマネージャー、ビリー・ビーンは、年俸の高いスター選手を獲得できない状況下で、セイバーメトリクスを用いた戦略に活路を見出しました。
ビリー・ビーンは出塁率やOPSやWARなどセイバーメトリクスの指標が良いにもかかわらず、見た目や評価の低さから市場価値が安い選手を集め、チームを再建。
2002年シーズンには、当時アメリカンリーグ新記録の20連勝を達成し、さらにシーズン103勝を挙げて地区優勝に導きました。
この実話をもとに2011年に公開された映画「マネーボール」は、ブラッド・ピット主演で大ヒットを記録し、セイバーメトリクスの有効性を世に知らしめました。
劇中では「選手を顔やフォームではなく数字で見ろ」というセリフが印象的に語られています。アスレチックスの成功は、その後のMLB各球団の編成方針を変え、データ分析専門部署の設立を促しました。
現在では、セイバーメトリクスの考え方がスカウティングや契約交渉にも浸透しており、野球界に与えた「マネーボール」の影響は凄まじいものがあります。
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WARとは何か?何を評価する指標か

WARは選手の総合的な貢献度を示す重要な評価指標です。ここでは以下の順に解説します。
- WAR(Wins Above Replacement)の定義と計算
- fWARとrWARの違い
- WARのメリット
WAR(Wins Above Replacement)の定義
WARとは「Wins Above Replacement」の略称です。代替選手、つまり控えレベルの選手と比べてどれだけ勝利数を増やしたかを示します。
打撃、走塁、守備、投球などすべての要素を数値化し、統合して算出します。一般的に代替レベルのチームは勝率が約.320とされ、162試合で52勝程度しかできません。
基準と比較し、WARは選手がどれだけ勝利に貢献したかを数値化。打率や本塁打のように一側面だけではなく、総合的に選手の価値を評価できる点が特徴です。
ここまでWARやセイバーメトリクスを見てきましたが、実はセイバーメトリクスの起源は20年以上前にあります。
2002年、MLBアスレチックスは年俸総額30球団中28位という“貧乏球団”でした。ところがセイバーメトリクスを導入した結果、103勝・リーグ記録の20連勝を達成します。
この実話を描いたブラッド・ピット主演映画『マネーボール』は、データが野球を変えたことがわかる名作です。
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fWARとrWARの違い
WARには主にfWARとrWARの二種類があります。
fWARは野手の守備をUZRで評価し、投手はFIPをベースに算出する方法です。fWARは守備の影響を取り除けるため、理論的に投手の純粋な力を測れる指標です。
一方、rWARはBaseball Referenceで用いられる算出方法です。守備はDRSを使用し、投手は実際の失点ベースで評価する点が異なります。rWARは実際の試合結果に基づいた評価で、現実に近い数字を出すと言えます。
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WARのメリット
WARの最大のメリットは1つの数値で総合的な価値を比較できる点です。野手と投手を同じ基準で評価できるため、MVP投票や殿堂入り議論で活用されます。
また、WARは契約交渉や年俸評価でも重要な基準とされています。近年では「1WARは数百万ドルの価値」とも言われています。
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WARへの批判的な見方
WARは総合的な評価指標として広く利用されていますが、決して万能ではありません。fWARやrWARの算出方法には違いがあり、同じ選手でも数値が異なることから「どちらを信じるべきか」と疑問を持つ声も多い事実があります。ここでは以下の順でWARへの批判や限界を整理します。
- WARの限界
- 「WARは出場機会で増える」「見かけ倒しでは?」との批判
WARの限界
WARは便利な指標ですが、限界も明確で、まずfWARとrWARで守備評価の基準が異なるため、選手の数値が一致しません。
UZRを使うfWARと、DRSを用いるrWARでは同じプレーを評価しても結果が変わります。また、投手の評価方法にも違いがあり、FIPを採用するfWARと実際の失点を考慮するrWARでは数値に差が出ます。
さらに、WARは環境要因やチーム状況を完全に反映できません。球場の広さや守備陣のレベルが選手の数値に影響するため、単純に比較することには限界があると言えるでしょう。
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「WARは出場機会で増える」「見かけ倒しでは?」との批判
WARは積算型の指標なので、出場機会が多いほど数値が増えやすい特徴があります。そのため「レギュラーで出続ける選手はWARが高くなるが、本当に実力差を反映しているのか」という批判もあります。
例えば、シーズンを通して安定して出場する選手は、突出した打撃成績がなくてもWARを積み上げることが可能です。そのため「見かけ倒し」と捉えられることがあります。
さらに、短期間で圧倒的な成績を残す選手よりも、平均的な活躍を続けた選手が高く評価されるケースもあります。
こうした点から、WARは選手評価の一助にはなるものの、万能な指標ではなく、OPSや防御率など他のデータと併用してこそ、正確な選手の評価につながると言えるでしょう。
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バリー・ボンズの経歴や年度別・通算の成績
上の動画は軽々とホームランを打つバリー・ボンズの映像です。
バリー・ボンズはメジャー史上最も議論を呼ぶ打者です。驚異的なWARとOPSを誇りながら、薬物疑惑によって殿堂入りを逃しました。ここでは以下の順に解説します。
- バリー・ボンズの経歴
- バリー・ボンズの年度別のWAR
- バリー・ボンズの通算の打撃成績
バリー・ボンズの経歴
バリー・ボンズ(Barry Lamar Bonds)は1964年にカリフォルニア州で生まれました。父は元メジャーリーガーのボビー・ボンズで、祖父もプロ野球選手という三世代野球一家です。
1985年のドラフトでピッツバーグ・パイレーツにMLBドラフト1巡目(全体6位)で指名され、1986年にデビューしました。俊足強打の外野手として活躍し、1990年には打率.301、本塁打33本、打点114点、盗塁52という5ツール型の成績を残しました。
1993年にサンフランシスコ・ジャイアンツへ移籍すると、以降15年間チームの象徴として君臨します。1990年代後半にはOPS1.000超を連発し、2001年には本塁打73本を放ち歴代最多記録を更新しました。
通算成績は2,986試合で打率.298、安打2,935、出塁率.444、長打率.607、OPS1.051の怪物ぶり。rWARで162.8、fWARで164.4に達し、ベーブ・ルースに次ぐ歴代2位です。
守備ではレフトを中心に2,700試合以上に出場し、ゴールドグラブ賞8回を受賞しました。攻守両面で支配的だった選手ですが、同時に後述の薬物問題でも注目を浴びる存在となりました。
黒人であるバリー・ボンズが活躍するほど、今や人種の壁はないメジャーリーグ。しかし、80年前、その礎を築いたのがジャッキー・ロビンソンでした。
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バリー・ボンズのステロイド・薬物疑惑
ボンズは2000年代初頭、BALCO事件でステロイド使用疑惑の中心人物とされました。実際に起訴されたわけではありませんが、証言や検査記録から使用が強く疑われています。
2001年から2004年にかけての4年間は、OPSが毎年1.27を超え、出塁率は.582や.609と史上最高を記録しました。特に2004年は四球232、故意四球120と前人未到の数値を残しています。当時の肉体変化とパフォーマンス向上が薬物によるものではないかと議論され、野球界全体の倫理問題へと発展しました。
一方で、ボンズの選球眼とスイングスピード、打撃理論の精密さは数値化できない天賦の才能とも評されます。MLBは後に厳格なドーピング検査を導入し、ボンズの時代は「薬物時代」と呼ばれるようになりました。
2013年に現役引退後も殿堂入り投票では75%に届かず、2022年の最終年で得票率66%にとどまりました。薬物疑惑は彼の功績に影を落としましたが、記録の純粋な数値は依然として歴史上最高レベルに位置します。「才能と倫理の狭間に立った最強打者」として、ボンズの存在は今なお議論を呼び続けています。
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バリー・ボンズの年度別のWAR
バリー・ボンズの年度別のfWARとrWARは以下の通りです。
| 年 | チーム | rWAR | fWAR |
|---|---|---|---|
| 1986 | PIT | 3.5 | 3.3 |
| 1987 | PIT | 5.8 | 5.5 |
| 1988 | PIT | 6.3 | 6.4 |
| 1989 | PIT | 8.0 | 7.9 |
| 1990 | PIT | 9.7 | 9.5 |
| 1991 | PIT | 8.0 | 7.8 |
| 1992 | PIT | 9.0 | 9.1 |
| 1993 | SF | 9.9 | 9.6 |
| 1994 | SF | 6.2 | 6.1 |
| 1995 | SF | 7.5 | 7.3 |
| 1996 | SF | 9.7 | 9.5 |
| 1997 | SF | 8.2 | 8.0 |
| 1998 | SF | 8.1 | 8.3 |
| 1999 | SF | 3.8 | 3.6 |
| 2000 | SF | 7.7 | 7.8 |
| 2001(73本塁打) | SF | 11.9 | 12.5 |
| 2002 | SF | 11.7 | 12.1 |
| 2003 | SF | 9.2 | 9.4 |
| 2004 | SF | 10.6 | 10.8 |
| 2005 | SF | 0.6 | 0.5 |
| 2006 | SF | 4.0 | 4.1 |
| 2007 | SF | 3.4 | 3.2 |
| 通算 | — | 162.8 | 164.4 |
全盛期の2001〜2004年は平均fWARが約11.0で、打撃だけでなく守備・走塁も含めて歴代最高水準です。1シーズンで10.0を超えるWARは「神の領域」と呼ばれ、ボンズはそれを4年連続で達成しました。ステロイド疑惑さえなければ間違いなく殿堂入りしている選手です。
ここまでWARやセイバーメトリクスを解説してきましたが、
「バリー・ボンズや大谷翔平は何が具体的に凄いの?」
「結局、WARってどう広まったの?」
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以前はAudibleで『マネーボール』を単品で買うと約4,000円と高価でしたが、2022年から月額1,500円の聴き放題にリニューアルし、初回30日間は無料体験も可能となり、いつでも解約できるようになりました。
「本を最近読んでないな…」
「活字は嫌いだけど、YouTubeを聴き流したり、ニュースを聴き流したりしている!」
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バリー・ボンズの通算の打撃成績
以下は主要打撃成績の年度別推移です。
| 年 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1986 | 0.223 | 16 | 48 | 0.330 | 0.416 | 0.746 |
| 1987 | 0.261 | 25 | 59 | 0.329 | 0.492 | 0.821 |
| 1988 | 0.283 | 24 | 58 | 0.368 | 0.491 | 0.859 |
| 1989 | 0.248 | 19 | 58 | 0.351 | 0.426 | 0.777 |
| 1990 | 0.301 | 33 | 114 | 0.406 | 0.565 | 0.97 |
| 1991 | 0.292 | 25 | 116 | 0.410 | 0.514 | 0.924 |
| 1992 | 0.311 | 34 | 103 | 0.456 | 0.624 | 1.08 |
| 1993 | 0.336 | 46 | 123 | 0.458 | 0.677 | 1.136 |
| 1994 | 0.312 | 37 | 81 | 0.426 | 0.647 | 1.073 |
| 1995 | 0.294 | 33 | 104 | 0.431 | 0.577 | 1.009 |
| 1996 | 0.308 | 42 | 129 | 0.461 | 0.615 | 1.076 |
| 1997 | 0.291 | 40 | 101 | 0.446 | 0.585 | 1.031 |
| 1998 | 0.303 | 37 | 122 | 0.438 | 0.609 | 1.047 |
| 1999 | 0.262 | 34 | 83 | 0.389 | 0.617 | 1.006 |
| 2000 | 0.306 | 49 | 106 | 0.440 | 0.688 | 1.127 |
| 2001 | 0.328 | 73 | 137 | 0.515 | 0.863 | 1.379 |
| 2002 | 0.370 | 46 | 110 | 0.582 | 0.799 | 1.381 |
| 2003 | 0.341 | 45 | 90 | 0.529 | 0.749 | 1.278 |
| 2004 | 0.362 | 45 | 101 | 0.609 | 0.812 | 1.422 |
| 2005 | 0.286 | 5 | 10 | 0.404 | 0.667 | 1.071 |
| 2006 | 0.270 | 26 | 77 | 0.454 | 0.545 | 0.999 |
| 2007 | 0.276 | 28 | 66 | 0.480 | 0.565 | 1.045 |
| 通算 | 0.298 | 762 | 1,996 | 0.444 | 0.607 | 1.051 |
通算OPS1.051は歴代5位、OPS+182はリーグ平均の1.8倍です。打率は3割近くを維持し、40歳を超えてもOPS1.000を保った異常な持続力が特徴です。
ボンズは「満塁でも敬遠される打者」として有名であるため、その打撃能力の異常さがわかります。バリー・ボンズはホームランや打率、打点だけではなく、OPSやWARなどのセイバーメトリクスで見ても優秀すぎる選手であると評価できます。
黒人であるバリー・ボンズが活躍するほど、今や人種の壁はないメジャーリーグ。しかし、80年前、その礎を築いたのがジャッキー・ロビンソンでした。
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ステロイド・薬物疑惑があるが、バリー・ボンズの成績は化け物【まとめ】
バリー・ボンズは、ステロイド疑惑という影を抱えながらも、MLB史上屈指の成績を残した伝説的スラッガーです。
通算WARは162.8(rWAR)・164.4(fWAR)でベーブ・ルースに次ぐ歴代2位、通算本塁打762本はメジャー最多。2001〜2004年の4年間では平均WAR11を記録し、まさに“神の領域”に達しました。
よく言われるのは「ステロイド・薬物がなくても活躍できた」という話です。あくまで疑惑であるため断言はしません。しかし、もしも「ステロイド・薬物を使っていなかったのなら」間違いなく殿堂入りをし、WARやOPSなどのセイバーメトリクスで見ても極めて優秀な選手と評価されていたでしょう。
黒人であるバリー・ボンズが活躍するほど、今や人種の壁はないメジャーリーグ。しかし、80年前、その礎を築いたのがジャッキー・ロビンソンでした。
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