阪神タイガースの主砲・佐藤輝明はサトテルの愛称で親しまれ、2025年シーズンも圧倒的な成績を記録しています。その評価指標として注目されるのが OPS(On-base Plus Slugging)です。
出塁率と長打率を合算したOPSは、打者の総合力をシンプルに示す指標としてメジャー・NPBを問わず広く使われており、近年は「打者の価値=OPSで語れる」とまで言われるほど。
皆様の中には、
- OPSって何?
- 佐藤輝明のOPSはどれくらいすごいの?
- 佐藤輝明のOPS+を知りたい!
という疑問や悩みを抱えている方はいらっしゃるはず。
そこでこの記事では、まずOPSの基本的な意味と算出方法を整理し、打者評価におけるメリットと限界、さらに新しい指標であるOPS+についてわかりやすく解説。
佐藤輝明の年度別OPS推移や2025年シーズンの最新データを紹介し、OPS+を用いてリーグ平均との比較を行い、「MVP最有力」といえる根拠を解説します。
阪神ファンやプロ野球ファンに向けて、数字の意味をかみ砕きながら徹底解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
OPSとは何か?

OPSは出塁率と長打率を合算した指標で、打者の総合的な得点への貢献度を示します。シンプルですが、得点との相関が高く、現代野球で重視される評価基準です。 ここでは具体的に以下の順に解説します。
- OPSの定義と算出方法
- 打者評価におけるOPS
- OPSのメリットと限界
- OPSとOPS+の違い
OPSの定義と算出方法
OPSとは「On-base Plus Slugging」の略で出塁率(OBP)+長打率(SLG)によって算出される指標です。
出塁率は打者が四球や死球を含めてどれだけ塁に出るかを示し、簡単に述べると「アウトにならない確率」と言えます。
長打率は、打数に対する塁打数の割合を示す指標で「打者の長打力を表す数値」です。
出塁率と長打率を合計することで「どれだけ出塁して得点機会を作り、どれだけ長打で走者を返せるか」という攻撃面での総合力を表せるのがOPSの特徴です。
たとえば出塁率.350、長打率.500の打者であれば、合計してOPSは.850となります。シンプルに計算できるためファンからも馴染みやすく、プロ野球公式記録やMLB中継でも広く活用される標準的な評価指標となっています。
打者評価におけるOPS
OPSの特徴は、打率や本塁打数だけでは測れない打者の価値を表せる点です。打率が高くても四球を選べない打者は出塁力が低く、本塁打が多くても凡退が多ければ得点効率は低いと言えます。
OPSは「塁に出る力」と「長打で走者を進める力」をまとめて評価することで、得点につながる総合的な打撃力を数値化します。そのため、OPS.900を超える打者はリーグを代表するスラッガーとされ、OPS.700前後は平均的な打者の目安とされています。
さらにチーム全体のOPSと得点数には高い相関関係があり、シーズンを通じた得点力を予測する上でも重要な指標です。
OPSのメリットと限界
OPSは算出が簡単で、得点との相関が強い点が最大のメリットです。
2008〜2017年のNPBにおける統計では、チームOPSと得点の相関係数は0.92と高く、チームの得点力を分析する指標の1つとされています。
一方で、OPSは「どうやってOPSを稼いだのか」が分かりません。出塁率が高いタイプなのか、長打に偏ったタイプなのかを区別できないからです。また、走塁による進塁や盗塁といった成績は全く反映されず、得点の貢献度を完璧に表すわけではありません。
さらに出塁能力がやや過小評価される傾向も指摘されており、より精緻なwOBAなどの指標も使われています。
OPSとOPS+の違い
OPSは打者の打撃能力を評価する便利な指標ですが、単純に出塁率+長打率を合算しているため、リーグや球場の環境差を考慮できない点が課題です。
例えば、神宮球場のように本塁打が出やすい球場と、甲子園のように本塁打が出にくい球場では、同じOPSでも実際の価値が異なるのは、読者の方の感覚として頷けると思います。東京ドームでの「ドームラン」という造語ができる点からも球場によって成績が変わるのは必然と言えるでしょう。
そこで用いられるのが OPS+(Adjusted OPS) です。OPS+はリーグ全体の平均を100とし、球場補正や時代背景を加味して算出されます。
計算式は「100 ×(出塁率÷リーグ出塁率+長打率÷リーグ長打率−1)」をベースにし、さらに球場ごとの補正であるパークファクター(PF)補正を加えることで公平性を担保しています。パークファクター(PF)の算出は過去の記事で紹介しましたが、数学が関係するので、ここでは省略します。
例えばOPS+が150であれば、リーグ平均より50%高い得点力を示すことになり、球場やリーグに左右されない選手同士を公正な比較することが可能です。
メジャーリーグではOPS+が公式サイトに表示され、殿堂入りやMVPの評価基準にも活用されています。NPBでも徐々に普及しつつあり、OPSの「見やすさ」とOPS+の「正確さ」を併せて使うことで、より妥当な選手評価が可能となります。
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佐藤輝明のOPS

阪神の主砲・佐藤輝明は、OPSで見てもリーグトップ級の打撃力を誇ります。以下の順で、年度ごとの推移や2025年の成績から、MVP候補と目される理由を探ります。
- 年度別OPSの推移
- 2025年のOPS
- 6月の異常値(OPS1.219)の背景と意味
- 佐藤輝明のOPS+
年度別OPSの推移
以下の表に佐藤輝明の年度別OPSの推移をまとめました。
年度 | 試合 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
---|---|---|---|---|---|
2021 | 126 | 0.238 | 0.306 | 0.433 | 0.739 |
2022 | 140 | 0.264 | 0.323 | 0.454 | 0.777 |
2023 | 127 | 0.263 | 0.338 | 0.470 | 0.808 |
2024 | 120 | 0.270 | 0.340 | 0.480 | 0.820 |
2025 (8月23日時点) | 110 | 0.275 | 0.347 | 0.574 | 0.921 |
佐藤輝明は2021年のデビュー以来、毎年OPSを伸ばしています。プロ入り当初は三振の多さから安定感を欠く部分もありましたが、長打力と四球を選ぶ力を伸ばし、OPSは年々改善傾向を見せています。
特に2023年以降は出塁率も安定し、単なる「長打だけの打者」から「総合的に得点力を生み出す打者」へと成長しています。
2025年のOPS
2025年シーズン、佐藤輝明のOPSは.921とセ・リーグで唯一の.900超えを記録しています。「Aランク=OPS.900以上」とされるビル・ジェームズの格付けで「素晴らしい打者」に分類される水準です。
8月23日時点で、31本塁打・76打点を挙げながら、出塁率.347を維持しており、四球を選んで得点機会を作る姿勢も評価できます。
特筆すべきは球場や相手投手を問わず安定して高いOPSを記録している点で、特に神宮球場や京セラD大阪ではOPS1.000超えを記録するなど打撃有利な環境を最大限に活かしています。
シーズン終盤にOPS.900台を維持できれば、多くのタイトルやMVP獲得も期待できます。
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6月の異常値(OPS1.219)の背景と意味
2025年6月、佐藤輝明はOPS1.219という驚異的な数字を記録しました。メジャー級スーパースターのシーズンハイ水準に匹敵します。6月の成績の背景には、月間8本塁打・出塁率.333・長打率.565といった長打集中の活躍があります。
特に交流戦での対パ・リーグ投手相手に本塁打を量産し、得点圏打率も高水準をマークしました。もちろん短期間のサンプルでは異常値といえますが、「ハマったときには投手を寄せ付けない圧倒的長打力」を持つことの証明でもあります。
OPS1.200超えは年間を通じて維持するのは困難ですが、シーズンの中でこうした爆発力のある打者はチームのクライマックスシリーズや日本シリーズなどの短期決戦では特に重宝される選手と言えるでしょう。
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佐藤輝明のOPS+
佐藤輝明がMVP最有力と言えるのはOPS+にあります。ここは少し数学的な話をしますが、計算式は大体省くので、文字だけ追ってもらえれば問題ございません。
OPS+はOPS+はリーグ平均を100とし、出塁率と長打率をそれぞれリーグ平均で割ったうえでパークファクター補正を行い算出されます。
2025年の佐藤は出塁率.347、長打率.574(OPS.921)です。セ・リーグ平均は出塁率.298、長打率.341なので、パークファクター補正前OPS+は概算で+185となります。さらに、甲子園は極端な投手有利(得点パークファクターが0.84)のため、ホーム影響を強めに見ると約185÷0.84≒220となります。
全試合の半分がビジターと仮定した保守的な補正(実効PF≈0.92)なら+201ほど。結果として佐藤輝明のOPS+は+200前後と概算でき「平均の約2倍」の打撃貢献していると言えます。
数字だけでなく実際のプレーを見るのも野球の醍醐味です。スカパーで佐藤輝明の打撃をリアルタイムで楽しみましょう。iPhone、Androidでも「スカパー!プロ野球セット」公式アプリで視聴可能ですので、ぜひこの機会に公式サイトで詳細をチェックしてみてください。
他選手とのOPS比較と相対評価
以下は8月23日時点のセ・リーグ上位10名のOPSランキングです。
順位 | 選手名 | 球団 | OPS |
---|---|---|---|
1 | 佐藤輝明 | 阪神 | 0.921 |
2 | 牧秀悟 | DeNA | 0.800 |
3 | ファビアン | 広島 | 0.761 |
4 | 森下翔太 | 阪神 | 0.759 |
5 | 上林誠知 | 中日 | 0.743 |
6 | 小園海斗 | 広島 | 0.736 |
7 | 大山悠輔 | 阪神 | 0.730 |
8 | 佐野恵太 | DeNA | 0.728 |
9 | キャベッジ | 巨人 | 0.726 |
10 | 泉口友汰 | 巨人 | 0.720 |
佐藤輝明はOPS.921で堂々の1位。2位の牧秀悟と120ポイントも差が開いています。
セ・リーグでOPS.900を超えているのは佐藤輝明ただ一人。2位の牧秀悟との差は.121と大きく開いており、他の打者がOPS.700台にとどまる中、佐藤輝明の打撃効率は突出しています。
OPS.900は「素晴らしい打者」の基準とされ、シーズンを通してOPS.900を維持できる選手はリーグでもスター選手に限られます。
その中で佐藤輝明は甲子園という本塁打の出にくい球場を本拠地にしながらこの成績を残しており、先に述べたOPS+で「平均の約2倍」の打撃貢献をしていると評価できる点からMVP最有力と言えるでしょう。
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佐藤輝明はOPSとOPS+からMVP最有力【まとめ】
佐藤輝明は2025年シーズン、OPS.921でセ・リーグ唯一の.900超えを記録し、打撃指標で他を圧倒しています。
特に本拠地甲子園は本塁打が出にくい環境でありながら良い成績を残しており、OPS+では平均の約2倍にあたる200前後と推定されます。
阪神が首位独走を続ける中、OPSとOPS+の両面から見ても、佐藤輝明はMVP最有力候補と断言できます。
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